
KIND KILLAR
第4章 Robust you
S「なに、これ。」
その分厚いチョッキからは、赤い液体が滲み出ている。
O「何、って・・・。ボスお手製、刺された風にして油断させるチョッキ。」
血に見えた液体は、ただの赤黒いインクのようだ。
雨に当たって、さらさらと地面に流れて行く。
S「え、じゃあ。」
O「ふはっ。翔くん、心配してくれてたの?大丈夫だよ?オレはピンピンしてる。」
ニコニコと笑いながら俺に笑顔を向ける貴方。
それを見て、ようやく理解した。
智くんは、刺されてない。
そうわかって。
俺は。
思わず、智くんを抱き寄せていた。
O「翔・・・くん?どうし・・・。」
S「ばか!」
腕の中で、ビックリしている智くんの感触を確かめながら、被せるように叫んだ。
智くんのインクだらけのスーツと俺のびしょびしょのスーツが、くっつき合って余計に気持ち悪いけど。
離したくなかった。
離れたくなかった。
だって。
S「もう、会えないのかと思った・・・。」
本当だよ。
貴方が刺された瞬間。
もう二度とあの優しい笑顔も。
寝起きの可愛い顔も。
美味しいものを食べたときの幸せそうな顔も。
全部。全部。
失ったかと思ったんだ。
そう涙を飲み込む俺に、もう翔くんの泣き虫。と嬉しそうに笑う貴方。
O「そう簡単に死なないよ?」
ぽん、ぽんと頭をなでてくれる。
貴方の方が身長は低いのに、わざわざ背伸びしながら。
こんなことも、貴方がさっきいなくなってしまったら、味わえなかったこと。
でも、貴方がいない世界なんて考えられない。
貴方はもう、俺の全てになってる。
雨が降りしきる中、腕に閉じ込めて、ようやく気づいたんだ。
本当に大切なものに。
一生失いたくないものに。
この気持ちはもう、騙せない。
溢れて溢れて溢れて溢れて溢れて。
S「好きだよ・・・。」
O「へ・・・?なんて?聞こえな・・・んんっ!?」
貴方の唇は雨に濡れて、潤んでた。
その分厚いチョッキからは、赤い液体が滲み出ている。
O「何、って・・・。ボスお手製、刺された風にして油断させるチョッキ。」
血に見えた液体は、ただの赤黒いインクのようだ。
雨に当たって、さらさらと地面に流れて行く。
S「え、じゃあ。」
O「ふはっ。翔くん、心配してくれてたの?大丈夫だよ?オレはピンピンしてる。」
ニコニコと笑いながら俺に笑顔を向ける貴方。
それを見て、ようやく理解した。
智くんは、刺されてない。
そうわかって。
俺は。
思わず、智くんを抱き寄せていた。
O「翔・・・くん?どうし・・・。」
S「ばか!」
腕の中で、ビックリしている智くんの感触を確かめながら、被せるように叫んだ。
智くんのインクだらけのスーツと俺のびしょびしょのスーツが、くっつき合って余計に気持ち悪いけど。
離したくなかった。
離れたくなかった。
だって。
S「もう、会えないのかと思った・・・。」
本当だよ。
貴方が刺された瞬間。
もう二度とあの優しい笑顔も。
寝起きの可愛い顔も。
美味しいものを食べたときの幸せそうな顔も。
全部。全部。
失ったかと思ったんだ。
そう涙を飲み込む俺に、もう翔くんの泣き虫。と嬉しそうに笑う貴方。
O「そう簡単に死なないよ?」
ぽん、ぽんと頭をなでてくれる。
貴方の方が身長は低いのに、わざわざ背伸びしながら。
こんなことも、貴方がさっきいなくなってしまったら、味わえなかったこと。
でも、貴方がいない世界なんて考えられない。
貴方はもう、俺の全てになってる。
雨が降りしきる中、腕に閉じ込めて、ようやく気づいたんだ。
本当に大切なものに。
一生失いたくないものに。
この気持ちはもう、騙せない。
溢れて溢れて溢れて溢れて溢れて。
S「好きだよ・・・。」
O「へ・・・?なんて?聞こえな・・・んんっ!?」
貴方の唇は雨に濡れて、潤んでた。
