今日も明日も 2nd season
第26章 青色クレヨン *青×黄*
バタバタと廊下を走る音が響いて、今更ながら自分達がいる場所にハッとなった
ー…ここ、楽屋だった!
我に返った俺は焦って大野さんの肩をポカポカ叩いて、何とか唇を引き離した
ヤバいって
うっかり流されるとこだったじゃないか
「なんだよぉ…」
大野さんが拗ねたように呟いた
「バカ!…ここ楽屋っ」
「知ってるよ?」
「は?」
「だって、にのから誘ったんじゃん」
全く悪びれる様子のない大野さん
ダメだ、このヒトは本能のヒトだから分かってくれない
「とにかく、もうおしまい!」
俺は逃げるように、椅子から立ち上がった
…それと同時に開く、入口のドア
「あ…おかえり、潤」
何がおかえりなんだか自分でも分からない
明らかに挙動不審な俺
「何言ってんの、お前」
潤が呆れたように、俺の前を素通りした
「にの!ちょっと付き合って」
「へ?」
潤がソファーに座ったのを確認した大野さんが
いきなり俺の腕を掴んで歩き出す
「潤!留守番よろしく!」
潤の返事を聞く事なく、大野さんは俺を無理矢理楽屋から連れ出した
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