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気が付いたら22時を回っていた

あの睡眠王子の智くんが起きてるかどうかはかなり微妙だったけど

何だかんだとしていたらこの時間になってしまった

だけど

明日にしようとか、次会った時でいいとは思えなくて

あの、小さな声の『助けて』が耳から離れなくて


…とにかく確かめたかった



彼に何があったのかを
一刻も早く、知りたかった



…そして自分の抱いた感情の真意も






『…翔、ちゃん？』

かなり長いこと鳴らしたコールの末、ようやく出た智くんの声は

寝起きのような声じゃなかった


珍しい

それこそ、小学生かってくらいに就寝時間の早い智くんが起きてるなんて


「…起きてた？」

分かってはいたけど、話の取っ掛かりが欲しい

『ん、起きてるよ』

覇気のない、声

一緒にいる時間が長ければ、今の智くんがどんな顔をしてるかくらい、想像が付く


『どうしたの？』

…それは俺の台詞だよ


あんな、意味ありげな事言っておいて