笑い、滴り、装い、眠る。
第8章 花梨―唯一の恋―
「准一…おまえ、まさか……」
准「安心しろ。体洗ってやるだけだから。こんなお前を翔の前で晒し者にするほど俺は性格悪くないからな?」
「なら……いい……けど……」
准「なあ、大野。」
「……何だよ?」
准「『智』って呼んでもいいか?」
「……ダメ。」
准「即答すんなよ?ヘコむだろが?」
「お前とは絶対付き合わねぇから。」
准「やっぱ、ダメか。」
「テメ、どさくさ紛れに何言ってんだ。」
准「そんなにいいのか、翔のことが?」
「違っ……!そんなんじゃ…」
准「そうだよなあ。俺とヤってばっかだと、どうしたってプラトニックな恋愛もしたくなるよなあ?」
「だから、ちげぇ、って?」
准一の肩の上で暴れるも、格闘技バカのくそ力で押さえ込まれてしまう。
准「でも、忘れんなよ?翔も健康な一般男子だからな?」
「だから、違う、ってんだろ!!」
准「煩いな?ホラ、洗ってやるからさっさと降りろ?」
肩の上から下ろされ、壁に手を付かされる。
准「ちゃんと綺麗にしとかないと翔に嫌われるぞ?」
ホラ、ケツだせ、と准一は腰を抱えた。
「あっ…んっ…んふっ…」
慣れた手つきで、慣れた感触がナカを蠢く感じにヤらしい声が漏れた。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える