笑い、滴り、装い、眠る。
第16章 a little guy
言わされたとはいえ、
大野くんへの気持ちをカミングアウトしてしまった俺。
…………。
大野くんへの気持ち以前に俺、
男でもオッケーだ、と言ってしまったワケで…。
あーあ、俺、大野くんにどんな顔して会ったらいいんだよ?
ため息付きながら電車に乗り込む。
今日も家庭教師の日。
中学生の大野くんは成長期真っ只中だが、
小学生の頃は可愛さが勝っていたが、今では、
ふとした表情に大人っぽさが垣間見られるようになってきて俺は気が気じゃなかった。
そんな俺に話しかけてきたヤツがいた。
潤「准一さんに相談に行ったんだって?」
情報早っ!!
てか、よりによって何で松本なんかに言うんだよ、准一さん?
頭が痛くなってきた。
潤「あのさ、俺もついてっていい?」
「どこに?」
潤「大野くんちに。」
「はあ?ダメに決まってんだろ?」
潤「何で?」
「何で?って…遊びに行ってる訳じゃないんだぞ?」
潤「知ってるけど?」
「じゃあ、遠慮しろよ!」
潤「……断る。てか、俺、あの子にコクろうかと思って?」
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