笑い、滴り、装い、眠る。
第16章 a little guy
智「熱っ!!」
ソーサーにカップを乱暴に置き、智くんは口元を押さえた。
「大丈夫?」
智「うん、大丈夫。」
見ると智くんの膝が濡れていて、
ポケットから出したハンカチで必死に濡れた箇所を拭いていた。
火傷してるかも?
俺は濡らしたタオルを持ち智くんのところに戻った。
そして、濡れた箇所を拭こうとして身を乗り出すと、智くんに止められた。
智「じ、自分でやりますから!?」
半ば奪い取るように俺の手からタオルを持つと、顔を真っ赤にしながら拭いていた。
「ご、ごめん…」
智くんが猫舌だって忘れてたな?
それにしても、マイルが貯まってくなあ♪
気づかないうちに敬語を使いまくっていることに気づいてないし?
智「あの…」
しばらく談笑していて忘れていたけど、
智「そろそろ勉強しないと?」
それもそうだ。
「じゃあ…始めよっか?」
智「はい。」
智「あの…ここの問題なんですけど?」
「どれどれ?」
覗き込んだ瞬間、一気に距離が近くなる。
やっぱ、可愛いなあ。
ホントに男の子なのかな?
頬も丸くて肌理も細かくて指も綺麗で…
俺は見惚れているだけでなく、つい……
ついに彼の頬に触ってしまった。
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