笑い、滴り、装い、眠る。
第19章 brothers
潤「まあ…何だかんだで俺も雅紀と付き合うことになったわけだし……なあ、雅紀?」
雅「うん?」
徐に翔くん弟が雅紀に手招きする。
で、目の前に座った雅紀に今にも唇がくっつきそうなぐらいの距離にまで顔を近づけ言った。
潤「雅紀、今日からお前は俺のもんだからチュウしよう?」
は、はああああーーーっ!?
雅「で、でも、にーちゃんたちが見てる…んっ!?」
完全に言い終わらないうちに、雅紀の唇は翔くん弟に塞がれてしまった。
な…な…な…
チラッと翔くんを見ると、見てはいけないものを見てしまった的に、真っ赤な顔で俯いている。
お、おいこら弟たち!!
俺の翔くんに変なもん見せんじゃねぇ!!
しかも…
雅「ちょ…潤……待っ……」
しゃべるな、とばかりに、翔くん弟こと潤くんは雅紀から唇を離そうとしない。
それどころか、雅紀の服の裾から手を入れ雅紀の体を撫で回している。
雅「ちょっ…マジでやめて…っ!!」
時折、潤くんの唇から逃れた雅紀の顔が苦痛に歪んだ。
おいおい、俺は何を見せられてんだ?
しかも、苦痛に歪んで見えていた雅紀の顔は、
見ようによっては、気持ちよさそうにしているように、
……見えなくもなかった。
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