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赤い糸

第14章 大切な時間


大切に抱きたいから

「声…聞かせて。」

恥ずかしがる璃子を布団へと運んだ。

「…ンハァ…」

そして 体中にキスの雨を降らす。

「…ハァっ…」

「ココ好きだよな。」

久しぶりに抱いたあの日から五感をフルに活用して璃子の体を堪能する。

その体は甘くて柔らかでまるで極上のスイーツ。

真っ白なスポンジに淡い色したチェリーと小ぶりのピーチが堪らない。

「力抜けって。」

そのスポンジを割ると甘い蜜がトロリと垂れて

「…ダメっ…」

俺は一滴も溢すまいと吸い上げる。

「璃子の味だ。」

「やめてください。」

このスイーツは少し意地悪なことを言うとピンク色に染まりさらに俺の心を揺さぶる。

「おまえも食ってみる?」

「え…」

蜜を指先に絡ませて戸惑う小さな口に差し入れるとさらに頬を赤く染める。

「どう?」

「…知りません。」

ホント、可愛いったらありゃしない。

俺はクスリと笑うともう一度蜜が溢れるその場所に身を沈め

…いただきます

熟れた果実を舐めて吸って堪能した。

もちろん、舌の届かない場所は指でしっかりと味わって

「…京介さっ…もう…」

「もう?」

何度だって高みに連れていく。

ビクビクと震えるスイーツを抱きしめて吐息を漏らすその潤んだ唇にそっとキスをする。

おかわりはまだたっぷりいただくつもりだけど

…ごちそうさま

極上のスイーツを食べたんだからちゃんと言わなきゃな。

*

京介さんは意地悪だ。

「可愛い。」

それも、意地悪の種類をたくさん持ってる意地悪のプロだ。

こんな風に優しく微笑みながら恥ずかしいことをさせたり

「…可愛くなんてないです。」

何も言えないぐらい深みにはめたり。

お風呂と布団の上で意地悪を使い分けるんだもん。

「あんなに気持ち良さそうに腰動かしてたのに?」

「そ、そんなこと!」

でも、イヤじゃない。

言えないけど…もっとして欲しいって思っちゃう。

でも、さっきから私ばっかり幸せな気持ちにさせてもらってる。

「京介さん…」

ダメかな…こんなの。

「ん?」

私も忘れないようにあなたを感じたい。

「ダメ…ですか?」

大きな体をそっと押し倒し冷たい唇にキスを落とす。

「いいよ。」

瞳が微笑んだから

私はあなたの真似をして体中にキスの雨を降らせた。

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