どうして私だけ…
第1章 生活
「はぁーーーー」
大きく息を吐きながら、
スクールバッグを投げ捨てるようにして
凛花は自分のベッドに倒れ込んだ。
優等生の凛花からは考えられない行動なのかもしれないけど
凛花にとっては、
いまは二人部屋のこの部屋の中だけが
本当に気を許せる場所だった。
「疲れてんの?」
純奈は机にスクバを置いて
その中から部活で着ていたTシャツを引っ張り出して
洗濯カゴに放り込む。
「んーーー、まぁまぁ」
純奈はなんだか作業をしながら
凛花を見下ろしてニヤリと笑った。
テキトーに返事をしても、
純奈は怒ったりなんかしない。