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どうして私だけ…

第1章 生活



「純奈ちゃんってさ、
部活は
真面目なんだね。笑」


栞は、凛花に対しては
どんなことも物怖じせずに、しかも
茶目っ気たっぷりに言ってしまう。


凛花もグランドを見渡した。


紺色のTシャツを着て、
ロングヘアをポニーテールに縛って
純奈は凛花には目もくれず、
スターティングブロックに足をかける。


ピストルの音。


微かに、火薬の匂い。


純奈は、
鹿のように前に飛び出して
走っていってしまった。

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