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どうして私だけ…

第1章 生活



『走るのは、好きなんだ』


純奈がいつかそう言っていたのを
凛花は思い出した。


純奈は、
反抗したくて先生の言うことを聞かなかったり
勉強しない訳ではないことを


凛花はなんとなく知っている。


なんとなく知っているけど
説明できることではない。


説明して、分かってもらえるとも思えない。


「走るのは好きなんだって笑」


栞に笑い返す。


「ほんとに中身は似てないよね」


栞に何度そう言われたことだろう。


「でも仲は良いんでしょ?」


「別にふつうだよ(笑)」



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