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もっとぐちゃぐちゃにして、

第6章 日常に戻る

彼とまた体を重ねたあと、私の元へと掛かった上司からの電話で、お互いに現実へ引き戻された。甘ったるい雰囲気の消えたあとはとんとん拍子に事が運んだ。シャワーを浴びてから1時間もしないうちに私は帰ることとなり、彼とは連絡先を交換した。寂しくなったら連絡を取ろう、と言葉を掛けられた。詰まるところは、今後も体だけの関係を続けたいという意思表示だった。

「それじゃあ、また。お邪魔しました」

「うん、また」

挨拶もほどほどに彼の家を後にした。送るよ、なんてことは言わなかった。そりゃあそうだろう。今はまだ昼の2時で明るいし、彼女というわけではないのだ。恋愛感情のない相手に優しくする人ではないんだろう。

残念ながら休日出勤となってしまった明日のことを考えながら家でゆっくりとコンビニのパスタを食べた。彼の恋愛感情はきっと、『ゆきさん』に向けられているんだろう。

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