テキストサイズ

もっとぐちゃぐちゃにして、

第1章 人並みには、

ははは、と乾いた笑いを零した私は何も言えなくなった。動揺した私の口から出た言葉は、「私お酒強くて酔えないんだよね〜」だった。あんなに自分のことを殴りたくなることなんてないだろう。

そして、そのあとに言われた言葉が『酔えない女なんて、可愛くないなぁ』だ。誰か私を鈍器で殴ってくれ。告白してもいないのに、勝手に振られるなんて私らしいな、はは。

零れた涙を拭き取り、財布を手に取った。こうなればとことん飲むぞ!と意気込んでコンビニへの向かう深夜2時。有給消化用に休み貰ってよかったな、とぼんやりと思った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ