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運命の人

第2章 初めての会話

電話を切ったあと、
わたしは米田課長のプライベートの携帯番号を
自分の携帯番号に登録した。

このとき、なんでこんなことをしたのか自分でもわからなかった。

もちろんプライベートの携帯でやりとりをすることも当然ない。


ただ自然に登録をした。



6月の全体会議。

わたしは相変わらず同僚の長澤さんと二人一組で行動していた。


正直、もうほかの人たちとの関わる気持ちもこの時はなく
いつもどおり本社での会議を聞いていた。

会議が終わり、帰ろうとしたとき
わたしの携帯電話がなった。


米田課長だった。


そう、あの一件以来また彼との連絡は控えていたのである。


まりな
『もしもし?』

米田課長
『永石?』
『お前なんだよー、連絡くらいしてこいよ!』

まりな
『すみません。。。笑』
『お久しぶりですね!今日はもう帰られるんですか?』

米田課長
『うん。』
『最近連絡なかったから、どうしてるのかなって思って。』
『またいつでも連絡してきて。』


まりな
『本当に優しくしてくれてありがとうございます。』
『またご連絡させてください♪』

と電話を切った。

単純に嬉しかった。

同時にあることを思った。


まりな
(もし、米田課長が離婚したら。。。)
(3月に出会ってるし、、、)
(って、ないないなーい!!!!!!!)

なんてことを思った。


それから7月契約を取るたびに彼から
『契約おめでとう』というメッセージが届くようになった。


電話はもうこの時減ってきていた。


わたしは、藤原課長の移動で頭がいっぱいだったのだ。

藤原課長に憧れて、この人のようになりたいと思った。
自分がトップ営業の成績をとるときまで、この人の下で学びたいと思う気持ちが強かった。


米田課長とは、また別の気持ちだった。


送別会の段取りなど、全てわたしが行っていた。

また新しい支店長の歓迎会もかねていた。

同僚の長澤さんにも手伝ってもらいながらその段取りでいっぱいだった。

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