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無表情の宇野くん

第24章 宇野くんと機械。

宇野くんは頭はいいし、勉強もできるのだけれど、しかし、機械にはめっぽう弱いらしく、触れただけでも汗だくになっています。


先日、スマホを買ってもらった私が、放課後に数少ない友達と話している時のこと、学校近くの公園だったからか、下校中の宇野くんと会いました。


声を掛けると宇野くんは、私のスマホを見て、エクスクラメーションマークとクエスチョンマークを、同時に出したようななんとも言えぬびっくり顔を浮かべた。


いやまあ、無表情だけれども、なんというかびっくりしたような風に見えた。


差し出してみると、汗をびしゃびしゃ垂れ流しながら、重宝そうに抱えてました。


機械音痴というよりかは、機械恐怖症。

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