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無表情の宇野くん

第36章 宇野くんの備忘録。

宇野くんには、今日しかないことはない。


しかし、寝て起きたら、宇野くんは二つのことを忘却してしまう。


一つに、寝る前までなにをしていたのか。二つに、夢の中で自分がなにをしていたのか。


夢でなにか苦しいことに巻き込まれていた気がするが、思い出せない。


人間の自然現象だと思いますが、しかし宇野くんはなにか苦しいことに巻き込まれていたということは、覚えているそうです。


ちなみに、私がなぜ話さない宇野くんのそんな情報を知っているかというと。


宇野くんのお母さんに聞いたのだ。


しかし、宇野くんはお母さんの前でも、無表情且つ話さないのだそう。


なんでお母さんそんなこと知ってるんだ。

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