あと3秒だけ。
第16章 人目を盗んで。
部屋の窓から確認すると貴久の車が停まっていた。
会いに来てくれたんだーー…!!!
晩ごはんも済ませて、
お風呂も済ませてたから完全に部屋着。
しかも、スッピン・・・。
【少し待ってもらってていいですか?】
【了解!】
LINEを送って、
サラッとワンピースを着て、
髪をパパッとまとめて
簡単にメイクをして下に降りた。
『あれ、有紗。どこいくの?』
玄関に行くと、たまたまリビングから出てきた
お母さんと鉢合わせになった。
『あー…、友達と花火してくる!』
『夏だもんね〜、気をつけてね』
『もう子どもじゃないんだから、大丈夫だよ〜!
じゃあいってきます!』