あと3秒だけ。
第18章 貴久side2
俺はずっとちえみの頭を撫でていた。
『貴くん・・・疲れてるのに、ありがとう』
『俺なら大丈夫だから。』
そう言うとちえみはニコッと笑った。
本格的に感覚が短くなったのが
朝の4時を回ったときだった。
病院に電話すると、来てくださいとの指示を受け
俺はちえみを車に乗せ病院に向かった。
ちえみは歩くのすらキツそうで
様子を見た看護師が車椅子を用意し
ちえみは車に乗った。
先生がちえみを診ると
『お父さん、いつ生まれてもおかしくない状態まで開いてるのでこのまま分娩室に向かいます。』
とのことだった。