あと3秒だけ。
第19章 突然の。
『有紗、久しぶり。ちょっと、移動しようか。』
『は、はい・・・っ』
車はゆっくりと走り出した。
久しぶりの2人きりに
緊張してしまって妙にぎこちない。
だけど、
この感じ・・・・・・懐かしいな。
車がついた場所は、
貴久の家の近くの公園の駐車場。
ここは、
私が貴久に会いに行く時に停めていた駐車場。
だから、もちろん貴久の家がここから見える。
『あー、寒いな・・・。ちょい待ってて』
そう言うと貴久は車から降り、
外にあった自販機から暖かいココアを買ってきてくれた。