あと3秒だけ。
第21章 あと3秒だけ。
今日は神田代理も、次の日早いということから
二次会はなくお開きとなった。
ゾロゾロと会場からみんなが出ていくなか、
私は彩といた。
神田代理の姿を探していた。
神田代理の席を見るとカバンがまだある。
『席空けてるんだね、戻ってくるまで待とうか』
『うん!』
彩が隣にいるだけで。
私は少し心強い。
しばらくして、
神田代理が佐藤さんと一緒に会場に戻ってきた。
会場の中に残っているのは
私たち4人だけだった。
『あ!…さ、佐藤さ〜ん!ちょっと仕事で聞きたいことあるんですけど〜!!!』
彩が佐藤さんの元に駆け寄る。
『え、なになに。』
明らか佐藤さんは驚いている。
『ちょ、外で話しましょー!』
彩は佐藤さんの腕を強引に引き、
会場から出ていった。
いきなり、2人きりになった。
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