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あと3秒だけ。

第6章 ワルイ人。


仕事場になると、

彼は何も無かったように私に振る舞う。

例えば、

『おはようございます』『お疲れ様です』

と言うような挨拶。

取引先からの彼宛ての電話を取り次ぐ時、

『神田代理、2番〇〇から電話です。』

『ありがとう。』

のように。


『神田代理』のときは、

私も変に意識せずにいられる。

やっぱり、周りの目とかを気にするのはあるけど

何より彼の『目』が違うから。

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