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君がいる風景

第13章 新入り



コンビニの中、雑誌コーナーでぼんやりしてると
かずがやって来た。

「智兄、どしたのぼんやりして顔赤いよ」

「別に…大人には考えることがたくさんあるんだよ。」

「すっごいおじさんっぽいセリフ。
じゃあそんなおじさんにスイーツの差し入れ買って
もらちゃおうっと」

「潤が店から持ち帰りしたヤツあんだろ!」

「俺ね、お酒呑むと和菓子食べたくなるの。
だからね?」


小悪魔みたいな微笑み
あの自転車屋の薄暗い店先で見慣れたかずの顔がまるで別人のように見える。

「あ、じゃあ俺が買おうか。」

「やった、翔ちゃんってやっぱ優しいよねぇ。
大学でも女子がキャアキャア騒いでるもん。
櫻井先輩って優しくて物静かでかっこいいって」

「いや、それウソだよっ
ちっとも騒がれたりしてないし!!」

こいつは聞き捨てならねぇセリフ
けど、かずは含み笑いをしたきりそれ以上学内の
ことを話すことはなかった。


結局俺と、相葉ちゃんが折半して
大量の酒にツマミやらおやつを買わされた。



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