君がいる風景
第13章 新入り
わちゃわちゃもみ合いながら歩く風景
俺は高校1年の時に中退してしばらくプータロして
この仕事を始めたから
こういうのノリは久しぶり。
こんな雰囲気も偶には有りかもなぁっ思ってると
翔ちゃんが笑顔で言ってくれる。
「智くん、すっごく楽しそうだね。」
「なんかさ、こんな学生みたいなノリって
久々だからかな。たまには悪くねぇなってさ」
「智は基本、自分以外に興味ないだろ?
好きなことにまっしぐらになるタイプだし。
逆にやりたくない事を強制されたり押しつけられるとダメだろ?」
松潤の言ってることはあながち間違いじゃねえ。
なんとなく進学を決めてなんとなく入学した
高校には通う意味すらわからくなっちまって
1学期を終わらずして辞めちまった。
「智が本気で恋愛したらどうなるんだかな
相手に惚れ込んだりしたら冷めてる智でも、
やっぱめろめろになったりすんのかな。」
「あ、ほら
相葉ちゃんとニノお店はいってくよっ。行こ」
松潤にも誰にも言えねぇんだけど
絶賛恋愛モード驀進中
しかも相手は松潤の横を歩く男の翔ちゃん。
自分でも不思議だけど
こればっかりはどうしようもない
好きだから、好きになっちまったから
うまく説明できねぇけど
間違いなく今までしてきたなんとなくな恋愛とは
ぜんぜん違ってることだけは事実。