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君がいる風景

第14章 男子会


「智くん…タクシー代…半分渡さなきゃ…」

「いいよ。はやく部屋入って寝なよ」

目をこすってねむそうな顔してるから部屋まで
連れて行ってあげることにして
翔ちゃんにバックからカギだしてって言うと
鍵を差し出してきたから扉を開けてあげた。



「ほら、はやく布団はいって眠りなよ。」


俺の手をそっと握って俯いて呟く翔ちゃんの台詞に耳を疑った。


「あっ、あのね…智くん…
もう、遅いし…心配だから、… うちに…
泊まってかない?」


「え?……えええぇ??」

「智くんの手…すっごくあったかくて…気持ちいい
ずっと繋いでて…ほしい」


どのくらい呑んだんだろう
相葉ちゃんちでは酔ってみだれたりすることは
なかったのに

タクシーの中で繋いでたみたいな恋人繋ぎをして
微笑みながら
右手をひらひらさせてこっちも繋いでいい?
なんて聞いてくる

ひらひらと舞う手を掴まえて両手で恋人つなぎを
した。



「翔ちゃん、泊まってっていいの?」

「智くん…お布団
1組しかないけど…一緒に寝てもいい?」

「じゃあ、キスしていい?」

「…さっき、冷蔵庫に隠れてやってきたくせに…」


潤んだ目許が濡れたように煌めいてる。



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