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君がいる風景

第10章 距離感 翔視点


松潤がイヤがる大野くんを新入りの俺の横に座らせてくれたのは、思いがけない幸運。
目立つことを嫌う大野くんに対してからかい半分
みたいなところもあったんだろうけど
俺にとってはすっごく嬉しいことで
これを機会に仲良くなりたいって思って自分なりに
頑張って話しかけてみたんだ。




すこし酒が進んだ頃に
堅苦しい呼び方を辞めてくれって
呼び捨てでいいからって言われたんだけど…


上下関係の厳しかった体育会系の部活では
目上の先輩は雲の上ってくらいの存在だった
自分からくだける呼び方をするのは難しいから
どうしようって思ってたら


「俺は今から翔ちゃんって呼ぶからさ、
翔ちゃんは俺のこと智くんな!」


酔ってたけど力強く言ってくれた
その言葉に素直に甘えることにした。



それからの智くんはもうはちゃめちゃってなくらいの呑んで呑んで呑みまくって
唄って踊って歓迎会を
ハイテンションで陽気に盛り上げてくれてた。



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