君がいる風景
第11章 高鳴り
智くんの眠りを邪魔しないように
ささっとシャワーを浴びて、パジャマに着替えて
そっと布団に潜り込んだ。
背中越しに伝わるぬくもりに心臓がばくばくしてて、眠気なんてまったく来なくて
羊でも数えなきゃって思ってたとき寝返りをうった智くんよ が背後から抱ついてきた。
細く見える腕なのに筋肉はしっかりついてて
ムギューーって力を込められて息が苦しくなって
「…ぐるし…さと…し…くん」
「…しよぉ〜ちゃぁーん…二へへ…」
寝ぼけながらでも俺の名前を呼んでくれたことが
嬉しかった。
パジャマ越しに伝わるぬくもりが心地よくて
目を瞑ってるといつの間にか眠りについてたみたいで、智くんのおおきなくしゃみで明け方目が覚めた。
「……っヘェーーーックションッ!」
「ごめん…智くん…布団独り占めしてた…」
小さく丸まって眠り込んでる智くんに慌てて
毛布と掛け布団を被せてあげると
ぐるんと振り返って俺のことを抱きしめてくるんだ。
頭に頬をすりすりされて胸の中で抱えられて
智くんの胸の中に顔を埋めることになった。