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第23章 あつあつ
A「…ならそれだけでいーじゃんか♡ 」
さっきまでの低い声じゃなく、
いつものご機嫌な声が頭上からして、
思わず顔を上げた。
至近距離で微笑むまーくんは、
俺の頬を両手で包むと、
A「お互いが好きならそれだけでいーじゃん♡」
と言って、俺の大好きなクシャッとした笑顔を
見せてくれた。
N「…かずくんがさ、俺のこと思ってくれてるのも
この特殊な関係のせいで
不安に思ってるのもわかるよ?
でもさ、しょうがないじゃん。
俺たちお互いに好きなんだもん。」
優しく優しく、諭すように
欲しかった言葉をくれるまーくん。
N「どうせならさ、悲しい時間じゃなくて、
楽しい時間を一緒に過ごしたくない?
悩んでもしょうがないことなんてさ、無視無視!」
かずくんもそう思わない?と目を細め
首をかしげるまーくん。
N「ふぇ…っ、まぁくぅん…、ぅう…。」
安心したのと感動したのとごめんなさいの気持ちで
もう完璧に涙腺はバカになっちゃった。
ボロボロと溢れる涙をまーくんの指が拭ってくれる。
A「・・・仲直りのチュウは?」
ん、と唇を突き出していたずらっぽく
俺からのキスを待ってるまーくん。
N「やぁ、恥ずかし… 」
A「えー、いいじゃんいいじゃん♡
仲直りのちゅーーー♡ 」
N「もーーー、…♡」
O「・・・とりあえず俺もまだいるんだけど。」
!!
あと数センチ、鼻先がくっつく距離で
声の方を振り返ると
おーちゃんが気まずそうに頬をポリポリ。
O「・・・ま、無事解決したみたいだし帰るわ!」
よかったな、と俺の髪をくしゃっと撫で
おーちゃんが部屋から出ていく。
N「あ、ありがと。おーちゃん…。」
O「ん。」
パタン、と閉まったドア。
ふっとまーくんに視線を戻すと、
まーくんも同じタイミングでこちらを向いた。
AN「・・・・・くはははは♡ 」
2人でひと通り笑うと、
どちらから、ともなく
顔を傾け、ちゅっと触れるだけのキスをした。