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第35章 雨露霜雪





「・・・元気?」



『元気だよ?』



「よかった。」



『うん』



「にのちゃん、ごめんね。」



『んふふ、なにが?』



「なにがって、」



『謝ることなんかないよ?』



「・・・でも」



『楽しいよ、いま。すごく。』



「・・・。」



『まーくんのおかげ。』



「…そんなこと、」



『んふふ、俺ね、明日舞台に立つの。主役だって。』



「え!すごい!」



『すごいだろ?』



「あの、、ネットニュース、みた。
ミュージカル界期待の日本人だって、」



『大袈裟だよ(笑)』



「安心した。」



『・・・安心?』



「にのちゃんが楽しそうで」



『・・・んふふ。うん。』



「ちゃんと、笑ってて安心した。」



『うん、』



「・・・俺も頑張らなきゃ。」



『俺さ・・・』



「うん?」



『日本離れてやっと、やりたいもの見つけた気がして、』



「…うん。」



『たまたま運良かっただけだけど、
・・・やっと俺もまーくんみたいに
夢中になれるもの見つけたから。』



「…うん。」





『…まーくんに、感謝してる。』




『ありがとう。』



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