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第13章 あまあま







ようやくティッシュを掴んで手を乱暴に拭うと、

泣き続けるにのちゃんの頭を撫でながら

とりあえずごめんね、って謝ってみる。





N「 ・・・離してっ、て、いっ・・のに」





えぐえぐと涙まじりにいうにのちゃんが

恨めしそうにこちらを睨む。




その顔ですら可愛いと思う俺はもう病気だろうか。





N「俺だけ、恥ず、かし・・・から、離、して 、て、」


ヒックヒックとしゃくりあげるにのちゃんを見てたら

ほんとにイケナイことしたような気分になってきた。




俺のテンションとともに俺自身も

すっかりしょぼーんと萎えてしまった。












突然むくっと起きあがったにのちゃんが

赤い目元のまま俺の方を睨む。








N「・・・ひとりだけじゃやだ。」









ボソッと消え入りそうな呟きは、

またも俺の心臓をズキュん!と鳴らした。


・・・んだけど。







N「えいっ!!」


A「ぅ、わぁ!」









いきなりの形勢逆転。

押し倒してたはずのにのちゃんが

なぜか俺を見下ろしている。



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