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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第61章 デート前日

デートの前日、僕は波多野と姉の3人で入ったデパートに行き、明日着る服を購入した

K-Factoryの派手なシャツが一万数千円…

(マジかよ、これ一枚でこんな値段かよ!)

そう言いつつ、購入し予算オーバーで他に買うことが出来ずに店を出た

靴はデッキシューズでズボンはチノパンでいいかなぁなんて上下のバランスを考えながらウチで購入したシャツを着てみた

ダメだこりゃ…
とてもじゃないがこのシャツが派手すぎてコーディネートできるような服は持ってない

僕はタンスの中を漁り、K-Factoryよりは落ち着くが、それでもやや派手なアロハシャツがタンスに眠っていた

オレンジをベースしたアロハシャツに白のチノパン
(思いっきり丘サーファーの格好じゃないか…いや、これどう見ても杉山清貴丸出しじゃないか)

当時人気のあった杉山清貴&オメガトライブのボーカル、杉山清貴はハワイをイメージしたファッションで歌番組によく出ていた

試しにサングラスをかけてみた

(…ただ真似てるだけの格好じゃないか)

後はジーンズとタンガリーシャツ、冬ならばPコートやダッフルコートがあるからそれを着れば問題ないのだが、こんなくそ暑い夏に上着なんて着てられない

あっ、そう言えばタンクトップがあったなと思い白というかクリーム色の胸板まで見えるタンクトップの上にアロハシャツをきてボタンを開けっ放しにすればなんとかマシな格好に見え、明日はこの服装で行こうと決めた

しかしK-Factoryのシャツ無理して買うんじゃなかったな、と後悔した

夜、飯を食って風呂に入る前に波多野に連絡を入れた
話すことは特に無いのだが、明日デートの確認という、僕なりの大義名分という事で電話してみた

-------トゥルルル、トゥルルル---

この電話に出るまで間はキンチョーする

あっ出た
【はい、波多野でございます】

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