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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第62章 彼女がいるっていいよなぁ

波多野とは何度も会っているのだが、これからは恋人同士という関係だ

意識するなという方が無理ってもんだ

そのせいか、いつもより早く起きた
約束の時間までまだかなりある
僕はシャワーを浴びて、歯を磨き時間になるまで部屋でボケーっとしていた

あーっ、約束の時間が待ち遠しい!

じっとしてなれない僕は着替えてウチを出た

駅前にあるファミレスに入り、モーニングを注文した
いつもならコーヒーにミルクと砂糖を入れるのだが、ブラックで飲んだ

(…苦っ!でもこれ眠気覚ましになるよな)

今になって眠気が襲ってきた
ブラックの方が眠気覚ましになるだろうと思い、トーストを食べながらブラックで流し込んだ

食べ終わると、アロハシャツの胸ポケットからタバコを取り出し食後の一服をする

---デートなんだからタバコなんて持っていくんじゃないよ、わかった?---

そう言えばアネキにそんな事言われたけど結局持ってきてしまった

波多野の前では吸わなきゃいいんだ、そう思いながら約束の時間になるまでコーヒーをお代わりしてタバコをスパスパ吸っていた

外は相変わらずの晴天だ
雲1つなく、太陽がギラギラとしてアスファルトが熱を帯びて陽炎のようだ

…今日も空は蒼い

澄みきった汚れのない空、僕もあの空のような何色にも染まらない澄んだキレイな心があれば退屈しない学校生活も、少しは楽しめるんだけどなぁ

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