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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第63章 あの…絶叫系無理っす…

そして後楽園遊園地に着いた

「ヒーローショーやってたら握手しに行っていい?」

「何でよっ、小野っち好きなの?」

「いや、特には…」

「アハハハっ、まず何乗ろうか?小野っち何がいい?」

いきなりジェットコースターは勘弁してくれよ!

「とりあえず見て回って良さそうなものから乗ろうよ」

波多野は僕の手を握り遊園地内を回った

あー、手を繋いで遊園地でデート、オレ生きてて良かったなぁ

「ねぇ、アタシあのパラシュートのヤツ乗りたい」

パラシュート?

あぁ、あの地上数十メートルから落下するヤツか?

前にも言ったが、僕は絶叫系が苦手だ
特に重力がかかるジェットコースターとかスピードがあり、パラシュートなんざ垂直落下するヤツじゃん!チョー苦手だ

「いや、いいけどああいうの乗るんだったらスカートじゃない方がいいんじゃないか?」

ああいう落下する乗り物だとスカートがブワッとめくれるんじゃないだろうか?

「あっ、そうだった!あれ?でもスカートで乗ってる人多いよ?乗ろうよ小野っち」

イヤだ…乗りたくない…
でも恐くて乗れないなんて言ったらダサっ!って思われるだろうな…

「う、うん。じゃ乗ろうか…」

手に汗が滲み出た

手を繋いでいると汗が波多野の手に付いてしまう

暑いっていうのもあるが、パラシュートに乗る恐怖感で汗の量がハンパない

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