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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第67章 あの、ビールください…

そう言って僕はオバサンを呼び

「あの、ビールとコップを2つ。後は…餃子にする?」

「うん、餃子大好き」

「じゃあ、餃子を二人前で」

「あれっ!いつの間にかお酒飲むようになったの?」

オバサンは僕がよく家族でこの店に来たことを覚えていたらしい

「あ、すいません!ダメならいいんです。ちょっとだけ飲んでみたくて…」

慌てて波多野がビールの注文を断ろうとしていた

「いいよ、ただし一本だけね!その代わり飲んだら彼女をちゃんとウチまで送ってあげるんだよ、わかった?」

「あ、はい。大丈夫です」

「餃子って焼き餃子と水餃子あるけどどっちにする?」

この店は水餃子もあって、僕も何度か食べたことがある
黒酢をかけて食べるとさっぱりして餡の中にシソの葉が入っているのだ

「えと、じゃ一人前づつで」

「はぁい、ちょっと待っててねぇ」

オバサンはそう言うと冷蔵庫から瓶ビールを取り出し、コップ2つテーブルに置いた

「はい、じゃビールね。餃子はもう少し待っててね」

オバサンはそう言って空いてるテーブルに座りテレビを観ていた

「今年は巨人は全くダメだね!その代わり阪神がスゴいね。このバースってホントよく打つわ」

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