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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第77章 ハーフポテト?いやオールポテトでしょ

季節も夏から秋に変わり、過ごしやすい日々になり、教室で居眠りする時間が更に多くなった

昼休みまで寝て、昼食は食堂に行き、パンやラーメンとその日の気分によってメニューを変えていた

ウチは共働きなので、姉も弁当を持っていくという事はせずに、校内の食堂もしくは通学途中のコンビニでパンやおにぎりを買って食べていた

昼めしが終ると、食堂の裏にある貯水槽のタンクに隠れ、タバコを吸っていた

秋の空に、白い煙がプカプカと漂っている


そして一服後は教室に戻り、午後の授業も満腹からくる眠気に襲われ、結局寝てしまう

学校が終われば、バイト先まで地下鉄を乗り継いで、赤坂まで行き、バイト仲間とワイワイ話ながら、清掃をやっていた

「小野くん、高校卒業したらウチに来ないか?」

なんてバイト先の現場管理の人に誘われた事もあった

「ここにいる人達が就職するならオレも考えますよ」

「そうか、実は何人か卒業したらウチで正式に社員として働いてもらうことになってるのがいる。もし、行くとこ無かったらウチに来いよ」

そんな事を言われ、清掃の仕事も悪くないな、と思った

身体はキツいが、給料はそこそこいいらしい

(それなら今ガッコー辞めてここで正式に働こうかな…)

そんな事さえ思うようになった

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