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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第84章 アネキという存在

そんなアネキが波多野に僕の事でよく相談していたらしい

何の相談だったんだ?

「いらっしゃいませ~」

喫茶店のドアを開けると、元気のいいオバサンの声が店内に響く

「オバサンこんばんは。今日は3人でここにご飯食べに来たの。あ、この人は小野くんのお姉さん。祐実センパイ、この人がこの店のオーナーさんでよく手伝いに来てます」

「あ、はじめまして私は小野 祐実といって貴久の姉です」

波多野に紹介され、アネキはオバサンに挨拶した

「あら、この彼氏のお姉ちゃん?随分とカワイイわね」

そう言われるとアネキは下を向いて顔を真っ赤にしていた

「さて何を頼もうか、腹減ったよ」

「そうだオバサン、ハンバーグセットとナポリタンとカレーにして~、あ、後ビールを…」

「まだこっち決めてねぇぞ!」

「えぇ~っ、慶子アンタお酒飲むの?」

アネキの声が裏返った

「まぁ少しだけです…祐実センパイもちょっと飲んでみませんか?」

「止めた方がいいよ、アネキまだ飲めないんだから」

「え?ナニ?貴久も飲んでるの?」

「多少ね。アネキはまだ早いからコーラとかの方がいいんじゃん?」

「アタシを子供扱いするんじゃないわよ!慶子、アタシにもビールちょうだい!」

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