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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第84章 アネキという存在

アネキはムキになってビールを飲もうとしていた

「止めとけ止めとけ、酔っぱらって帰ったらオヤジやオフクロに怒られるぞ」

「アンタや慶子が飲めるんだもん、アタシが飲めないワケないでしょ!」

くだらねぇとこで意地張るなっつーの

テーブルには料理とビールが運ばれてきた

「慶子ちゃん、今日はビール一本だけにしなさい」

そう言ってオーナーは瓶ビールとグラスを3つ持ってきてくれた

「じゃあ祐実センパイ」

そう言って波多野はアネキのグラスにビールを注いだ

恐る恐るグラスの中のビールを見て、匂いを嗅いだりしていた

「よし、じゃあカンパイ!」

「何のカンパイよ?」

「んー、小野っちが学校辞めるのを止めた事にカンパイ!」

「いらねーよ、そんなカンパイは!」

「もう、とにかくカンパイ!」

波多野はグラスを合わせ一気に飲み干した

「あぁ~美味しいっ!早く食べよっ!オバサンの作る料理はどれも美味しいから」

波多野はナポリタン、アネキはハンバーグセット、僕はカレーを食べた

「アネキ、顔赤いぞ。もうビール飲むな」

ビールをちょっと口にしただけでアネキは顔が真っ赤になっていた

「らいじょーぶ、こんなぐらいじゃ酔っぱらわないもんれ~」

すでに酔っぱらっていた

弱すぎだろ…

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