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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第85章 なんつー酒の弱さだ…

そうだ、僕は店内の公衆電話でウチに電話をかけた

「もしもし、母ちゃん?うん、大丈夫だよ。今アネキと飯食いに行ってるから少し遅くなる。あぁ、解った解った、大丈夫だから。んじゃまた」

ウチに電話を入れ、少し遅くなると伝えた

オフクロはアネキが僕を引っ張って行ったから心配してたのだろう

だから飯を食いに行ってると伝えれば少しは安心するし、アネキも酔いざましをする時間にもなるからだ

少ししてアネキと波多野がトイレから出てきた

「アネキ大丈夫なのか?」

「んー、お酒合わない体質みたいね。トイレに入ったら戻しちゃったみたいだから…」

(げっ、飯食ってる時に吐いた話するなよ!)


「ちょっと空いてる席で横になった方がいいかもな。すいませーん、ちょっと空いてる席借りてもいいですか?」

「あらあら、酔っぱらっちゃったの?ダメよ慶子ちゃんお酒なんか進めたら~」

「オバサンごめんなさい。こんなちょっとで酔っぱらうなんて思ってなかったから…」

「じゃあ、ほら隣の席空いてるから椅子並べて横になった方がいいわね」

オバサンは隣の席の椅子を並べてアネキを寝かしつけた

「すいません、ありがとうございます」

僕はオバサンに頭を下げた

「こんなとこで高校生が酔っぱらっちゃったなんて事になったら店としても大変だからね~、まぁビール出したアタシも悪いんだけどねぇ」

オバサンが笑いながら厨房に入っていった

「あ、そう言えば」

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