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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第87章 腐ったミカン

担任の語気が強くなった

そりゃそうだ、こんな学校に特別進学コースなんてものは無い
だからどんなに学力の差があっても同じ教材で勉強しなきゃならない

「何様?バカと天才が一緒の机並べて勉強しました。バカはそれなりに学力は付いたけど、天才はそれに耐えきれず、どうなったのでしょうか?先生、お答え下さい」

「人をバカにするのもいい加減にしろっ!」

次の瞬間、パーンと乾いた音がして頬を叩かれた

「…生徒も生徒なら先生もろくな先生がいねえな、ここは」

「そんなに辞めたきゃ辞めろ!これ以上この学校をバカにするようなヤツは必要ない!」

「だから退学届けを書いたんですよ、なのに全く受理してくれない、おまけに親姉弟、中学の同級生からも止められました、辞めるのは許さん、てね」

「じゃあ、今許可してやる!今すぐここを出ていけ!バカ学校だと言いながら、そのバカ学校をろくに卒業出来ないお前はバカ以下だ!」

そう言って担任は立ち上がり、部屋を出た

僕も立ち上がり、教室へと戻った

ったく、思いっきりビンタしやがって…

アネキと波多野に約束したけど、この学校はマジで限界だな…

金八先生の言葉じゃないが、腐ったミカンがあると、周りのミカンまで腐ってしまう

まぁ、僕はこの学校に入る前から腐ってたけど…

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