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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第94章 ペアルック~?

「貴久、慶子から電話きてるよ!」

姉の声で目が覚めた

(ゲッ、寝坊じゃんかよ!)

僕は急いで飛び起き受話器を取った

「あ、もしもしゴメン!寝坊した!今からダッシュでいく!」

「慌てなくていいよ、のんびり待ってるから」

受話器の向こうで波多野は笑っていた

「わかった、じゃすぐに行くから!じゃあね!」

電話を切って急いで支度をした

(あんなワケのわからん事を考えてたから寝れなかったんだよ、何やってんだオレは?)

そんな事を後悔しつつも僕は急いで駅に向かった

駅の改札口には波多野がポツンと立っていた

「あ、小野っち!あれ、アタシと同じの着てるじゃん」

ふと見ると、僕と波多野が同じのPコートを着ていた
色もダークブラウンでデザインも全く同じヤツだ

「これこの前古着屋で買ったんだよ」

そう、僕はバイトの給料が入り、たまには服を買ってみようかなぁと思い、学校の帰りにあったいい感じの古着屋に入りこのPコートを買ったのだ

「偶然よね!アタシもこれ学校の近くの店で買ったのよ」

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