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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第94章 ペアルック~?

ていうかこれペアルックになるんじゃないのか?

いや~、ペアルックだけはさすがに勘弁願いたい

康司とサユリはお揃いのジャージなんかで仲良く手を繋いでいるを見て
(ダッセ~、あんな風になりたくないな)
といつも思っていた

「ゴメン、オレ着替えてきていい?」

「何で?」

「いやだってお揃いじゃん?」

「いいじゃん別に~」

「苦手なんだよ、ペアルックってのが」

「そんな事気にしなくていいよ、それより早く行こう」

「行こうって…どこ行こうか?」

「決めてなかったの?」

「うん、まぁあれこれ考えたんだけどイマイチ思い浮かばなくて…」

「えぇ~、小野っち決めてなかったの?じゃあ、動物園行こうか?」

「動物園?ZOOか?」

「イチイチ英語にしなくていいから!ねぇ、動物園行こう?」

で、僕らは上野のZOOに行くはめになった

(動物園ねぇ、小学生以来行ってないな)

小学生の時、遠足で上野動物園に行き、檻に入ってる動物をスケッチする写生大会なんて事をしたっけな…

もちろん今は写生じゃなく射精の方が重要だけど…

そう、その射精をしに僕は波多野と会ったんだ!

いや、その表現は好ましくないな…

電車の中で色んな事が頭をよぎる

(まだ付き合ってそんなに経ってないんだろ?何でそんなにセックスにこだわるんだ?)

(バカヤロー!キスもオッパイも触ったんだからセックスだって同じようなもんだ!いいから押し倒せ!)

僕の中の天使と悪魔が葛藤する

(何でこんなことで頭を悩まさなきゃならないんだ?)

何だかどうでもよくなってきてめんどくさくなってきた

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