1985年空は蒼かった~イノセントスカイ
第15章 誰が好きか言い合おう
年が明けて1985年になった
泣いても笑っても怒っても悲しんでも最後の中学生活になる
三学期が始まり、その週末に帝釈天でお参りしたメンバーで湯島天神へと向かった
合格祈願の絵馬には【頑張って入った高校が変な学校で、ヤンキーに囲まれた男子校には行かないように力を貸してください】と書いて絵馬を結びつけた
そして奮発して500円玉を賽銭に投げ入れ、長い時間手を合わせて願い事を心の中で繰り返しお祈りした
(F高校に入れますように、何が何でも合格できますように!その為なら何だってやってやる!…あ、ただ辛いのとか、痛いの無しで…)
帰りは近くにあった吉野家で牛丼を食べ、誰のおでこに【肉】って書いてやろうか!何て事を言いながら笑って帰って行った
「よし、じゃこれからオレん家で勉強やらない?」
そう言ってたきたのは太田
彼の家は広く、勉強するには持ってこいな場所だ
こうやっていつものメンバーで勉強会をしていた
勉強会と言ってもテーブルで各々の教材を開き勉強するだけ、しかもほとんどが雑談でお開きという無意味な勉強会だ…
ラジカセで当時流行った歌謡曲や洋楽を録音したテープを流していた
「あのさぁ、みんな誰が好きなの?」
「ん?」
僕は誰のファンなのか?っていう意味で聞いたはずが、いつの間にかクラスで誰が好きなのか?という話に発展した
「オレ、佐藤が好きなんだよなぁ」
そう言ったのは斎藤、コイツは見た目がボーッとして、容量もあまり良くない
「佐藤って、お前よく佐藤と話してるじゃん!」
「この際だから言っちゃえよ!」
「ヤダよ、フラれたら恥ずかしいじゃん!」
こんな話ばかりで一向に勉強する気配がない、そりゃ思春期だからね
「小野っち誰が好きなんだよ?」
来たっ!
波多野が好きとは言えないしな…
「オレ、クラスにはいないんだよ」
テキトーにごまかした
「嘘つけ!誰かいるだろ!」
「いないよ、他の学校にはいいなぁって子はいるけど」
「どこの学校だよ?」
「多分、K中の子だと思う」
「お前、テキトーにゴマかしてないか?」
「ゴマかしてねぇーよ!」
修学旅行で寝る前にもこんな話したじゃないか…しかもこのメンバーで!
皆、同じような事を考えていた…
やる事や考える事は今も昔もあんまり変わってないのかなぁ…
泣いても笑っても怒っても悲しんでも最後の中学生活になる
三学期が始まり、その週末に帝釈天でお参りしたメンバーで湯島天神へと向かった
合格祈願の絵馬には【頑張って入った高校が変な学校で、ヤンキーに囲まれた男子校には行かないように力を貸してください】と書いて絵馬を結びつけた
そして奮発して500円玉を賽銭に投げ入れ、長い時間手を合わせて願い事を心の中で繰り返しお祈りした
(F高校に入れますように、何が何でも合格できますように!その為なら何だってやってやる!…あ、ただ辛いのとか、痛いの無しで…)
帰りは近くにあった吉野家で牛丼を食べ、誰のおでこに【肉】って書いてやろうか!何て事を言いながら笑って帰って行った
「よし、じゃこれからオレん家で勉強やらない?」
そう言ってたきたのは太田
彼の家は広く、勉強するには持ってこいな場所だ
こうやっていつものメンバーで勉強会をしていた
勉強会と言ってもテーブルで各々の教材を開き勉強するだけ、しかもほとんどが雑談でお開きという無意味な勉強会だ…
ラジカセで当時流行った歌謡曲や洋楽を録音したテープを流していた
「あのさぁ、みんな誰が好きなの?」
「ん?」
僕は誰のファンなのか?っていう意味で聞いたはずが、いつの間にかクラスで誰が好きなのか?という話に発展した
「オレ、佐藤が好きなんだよなぁ」
そう言ったのは斎藤、コイツは見た目がボーッとして、容量もあまり良くない
「佐藤って、お前よく佐藤と話してるじゃん!」
「この際だから言っちゃえよ!」
「ヤダよ、フラれたら恥ずかしいじゃん!」
こんな話ばかりで一向に勉強する気配がない、そりゃ思春期だからね
「小野っち誰が好きなんだよ?」
来たっ!
波多野が好きとは言えないしな…
「オレ、クラスにはいないんだよ」
テキトーにごまかした
「嘘つけ!誰かいるだろ!」
「いないよ、他の学校にはいいなぁって子はいるけど」
「どこの学校だよ?」
「多分、K中の子だと思う」
「お前、テキトーにゴマかしてないか?」
「ゴマかしてねぇーよ!」
修学旅行で寝る前にもこんな話したじゃないか…しかもこのメンバーで!
皆、同じような事を考えていた…
やる事や考える事は今も昔もあんまり変わってないのかなぁ…