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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第16章 何やってんだ、お前は!

1985年、この年の空は蒼く感じた
青ではなく、少し緑がかった若草の様な空模様に見えた
何故だろう?今でも印象に残る程、空の色は鮮明だった

相変わらず勉強会と称しては太田のウチに行き、カセットから流れる流行歌を聴きながら女の話ばかりしていた
そして必ず灰皿は常備してあった

僕はキャビンマイルドというタバコを吸っていた

太田達はセブンスターやマイルドセブン、キャスター等を吸って、いつしかお互いの名を吸っているタバコの銘柄で呼び合うようになっていた、今思えばホント、バカな事ばっかだ

僕はキャビンと呼ばれ、太田はキャスター、斎藤はマイルドセブン、川田はセッター(セブンスター)と呼び、学校の外だけではなく、校内でもそう呼び合っていた


休み時間になると、当時ブームを巻き起こしたブレイクダンスの真似事なんかをして遊んでいた
風見しんごの影響もあって、ブレイクダンスは僕らの世代では1度ぐらいは真似たんじゃないかな

ロボットの様にカクカク動いたり、頭だけで回転するヘッドスピンや、マイケル・ジャクソンが得意にしていたムーンウォークなんかをよく練習し、ビリージーンを聴きながら何度も練習して出来るようになった

結局僕が出来たのは、ムーンウォークと身体中を波の様に動かすウェーブぐらいで、そこまで夢中にはならなかった、というかセンスが無いから止めただけなんだけど…

掃除の時間、太田と僕は職員室前の廊下を綺麗にする担当だった
「キャビン、ムーンウォークしながら雑巾がけしたら楽じゃん?」

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