テキストサイズ

1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第96章 彼氏紹介してくれって言われて

誰もいない二階の座敷部屋で僕らは笑い転げていた

「あっ、そうだ小野っち」

「ん?」

僕は餃子を食べながら波多野の問いかけに答えた

「実はね」

「うん、どうした?」

波多野が残りのビールを飲み干してから口を開いた

「アタシのクラスで仲の良い子がいて、その子に小野っちの事話したのよ」

「オレ?」

「うん、【慶子の彼氏ってどんな人?今度紹介してよっ】って言われて」

(はぁ波多野の彼氏がねぇ
っ!てそれオレの事か?)

「でね、最初は断ったんだけどあんまりにもしつこいから、つい紹介するって言っちゃったの…ゴメン怒ってる?」

「…オレの事?」

「他に誰がいるって言うのよ!アタシの彼氏って言ったら小野っちしかいないじゃん?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ