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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第96章 彼氏紹介してくれって言われて

あぁそうか、オレやっぱり波多野の彼氏なんだ

「んで、その紹介してくれって相手はどんなヤツ?」

「名前は智美って言うんだけど」

「トモミ?」

「そう、高校に入って一番最初に仲良くなった子なの。で、アタシに彼氏が出来たって言ったら喜んでくれて、どんな彼氏?今度紹介してよって言われてつい…」

「はぁ、そういう事か。んでそのトモミってのは彼氏いるの?」

「いや、彼氏はまだいないみたい」

「別にオレが会わなくてもいいんじゃない?写真か何か見せて【これがワタシの彼氏】とか言ってればいいんじゃないか?」

「それじゃ智美はアタシが彼氏いるって信用しないよ~、ちゃんと会ってこの人がアタシの彼氏です!って言えば納得してくれるから」

「見せ物かよオレは?」

「そんな事言わないでよ~、ねっいいでしょ?一度だけ智美と会ってくれない?」

その智美ってのは可愛いんだろうか?

「で、その女って可愛いの?」

「えっ?」

「いや、可愛いのかどうかって聞いてんのオレは」

「小野っち智美がアタシより可愛かったらどうするの?」

「いや、別にどうもしないけど」

「ホント?」

「んじゃ会わなきゃいいじゃねーかよ、何だよめんどくせぇな」

「顔は…どうだろ?でも愛嬌のある子だよ」

(こりゃブスだな…)

「ふーん、でいつ会えばいいのオレらは?」

「次の休みでいいかな?」

「次の休みか…いいよ、んじゃ後は波多野に任せたから」

「うん、ゴメンね小野っち、変な事に付き合わせちゃって…」

「暇だから大丈夫だよ」

僕らはその智美って女に会う為に次の休みの日も波多野と一緒に行動を共にすることになった


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