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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第101章 ラーメン屋での親子の会話

オヤジはいつものように晩酌をしていた

僕は改まってオヤジに向かい
「この前編入はダメだと言われたけど、半年通ってもどうしてもあの学校は無理だ。頼むから編入受けさせて欲しい!」
僕は土下座してオヤジに頼んだ

こうなりゃ2,3発殴られても構わない、とにかく自分の意志だけはキチンと伝えなきゃ

しかしオヤジは黙ったまま酒を飲んでいた
やっぱり無理か…そう思った時、オヤジは立ち上がり

「おい、たまにはラーメンでも食いにいくか?」
と僕を誘った

何だこの展開?てっきり怒鳴られて殴られるもんだと思っていた僕には予想外だった

オヤジと外に出てウチから近いラーメン屋に入った

「あい、らっしゃい~」

年老いた店の主人が1人でテレビを観ていた
誰も客はいない…
油が床や壁のメニューに染み込み、かなり年季の入った店だ

僕とオヤジはテーブル席に座った

テーブルも椅子も随分古くなってる、買い替えないのかな…

「えーっとね、瓶ビールにコップ2つ、それとお前何食うんだ?」

「あ、じゃあ味噌ラーメン」

「それと餃子追加して」

「はい、毎度~」

店主はそう言って冷蔵庫からビールを取り出しコップを2つ、テーブルに置いた

「ほらっ、もう飲めるんだろ?」

そう言ってオヤジは僕のグラスにビールを注いだ

「あ、じゃあオレ注ぐよ」

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