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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第101章 ラーメン屋での親子の会話

僕は大学に進学するつもりでいた
だが、受験に失敗して以来、大学進学は無理と諦めていた

「いいのか、それで?お前は今の学校諦めて工業高校に入っていいのか?」

そう言われると少し躊躇する

「お前が何処の高校に行こうが何も言わないが、途中で辞めるなんて事は許さないからな!」

「解ってるよ。だから社会人になったら入学金は返すから編入認めさせてくれないか?」

「だから好きなとこに行けばいいと言ったろ?」

オヤジはビールを一気に飲み干した

「で、今すぐに編入するのか?」

「いや、とりあえず1年は今の学校にいて2年から移ろうかと思ってる」

「お前勉強してんのか?フラフラ遊び回って試験に合格出来んのか?」

「やるよ、編入さえ認めてくれれば勉強だって何だってやるよ」

「お前もし落ちたらどうするつもりだ?」

考えてなかった…

不合格なんて頭の中に無かった

「落ちるワケないじゃん!まぁもし落ちたら働きながら大検受けるつもりかな」

「貴久、お前は今の学校にいた方がいいな」

「何で?」

「そんな調子じゃ他の学校に入っても同じ事の繰り返しになるぞ」

何か僕の心を見透かされてる様な気がした

「今の学校だってそれほど悪い学校じゃねーだろ?とりあえずもう少し通ってみてそれでもダメだったら編入でも何でもしろ、解ったな?」

「う、うん」

オヤジは僕のラークマイルドをまた吸いながらビールのお代わりをした

「後、お前こんなタバコ吸うな!吸うんなら他のタバコにしろ!何かクセーぞこれ!」

そうかなぁ、ラークマイルドってそんなに匂うかなぁ

っ!だからタバコ吸ってるのがバレたのか?

「お前がタバコ吸ってるのは母さんも祐実もとっくに知ってたんだよ」

マジ?全員にバレてたのか?

まぁそれはともかく、編入の件は認めてもらったから良しとしないとな

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