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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第102章 忘れた頃に現れる杉下という存在

退学届けを出した時、担任は僕にそう言ったはずだ
もう忘れてるのか、バカ学校だと先生もバカなのか

「お前は人の揚げ足ばかり取っていないで2年に進級するよう、ちゃんと毎日学校に通って勉強しろ!」

とにかくうるさいうるさい…
いつもの会議室で担任の怒鳴り声が響き渡る

「だから辞めるって言ってんじゃん。編入出来なきゃ辞める。2年に進級しようがしまいが、もうこの学校には何の意味もないの、オレには」

このナメきった態度に堪忍袋の緒が切れたのか、パーンとビンタをかましてきた
乾いた音が鳴った

「痛ぇ~な!」

「ハッキリ言うがお前は2年に進級出来ない!」

担任は物凄い形相で僕に捲し立てた
何だ留年か、2回も1年生なんて恥ずかしくて出来るか、アホらしい

「ダブり決定かよ?じゃあ今すぐ辞めてやるよ!また退学届け書くから次はちゃんと受けとれよな!」

僕は留年確定らしい
留年するぐらいなら、スパッと辞めた方がいいや
担任とはこの時期に一番揉めた
好きで入った学校じゃない、仕方なしに入った学校だ、そんなどうでもいい学校で留年なんてアホじゃないか

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