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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第105章 姉の喫煙

「貴久、ちょっと来て」

ある日、部屋に居た僕はオフクロに呼ばれ居間に向かった

「なぁに?」

居間のテーブルにはメンソールのタバコとライターが置いてあった
メンソールのタバコを吸うと勃たないというウワサがあってか、僕はメンソールのタバコは吸わない
オフクロは険しい顔つきをしながら話をした

「これ祐実の部屋から出てきたんだけど…あの子タバコ吸ってるのかしら?」

へぇ~、あのアネキがタバコ吸うんだ!
そういや、タバコを吸う女子高生はもう初体験済みだ、なんて事もあったな、今でいう都市伝説みたいなもんだ

「別に驚く事じゃないよ。タバコ吸ってる高校生なんてたくさんいるし」

この頃はタバコを吸ってる高校生が多かった
むしろタバコを吸わない高校生の方が少なかったような気がした

「何言ってるの!アンタと違って祐実は真面目な子なのよ!」

オフクロは反論するが、アネキだって一歩外に出たら何をしてるのか解らないからね

「何だよ、それじゃオレが出来損ないみたいな言い方じゃねえか」

「アンタはいつも問題ばかり起こしてるでしょ!」

そうなのかな、僕は自分では普通の高校生だと思ってるはずだが…
退学届け出したりそんな事してるから家庭内では問題児扱いなのだろうか

「言っとくけどオレは不良でも何でもないよ。ごくフツーの高校生だよ」

「学校辞めるだの散々迷惑かけて何がフツーの高校生よ!ったく。それより祐実はタバコ吸ってるのかしら?」

「直接聞いてみたらどう?」

「うーん…」

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