
1985年空は蒼かった~イノセントスカイ
第108章 モテない男が女から積極的に誘われると…
(困ったな…杉下はキライじゃないんだが、彼氏と別れてすぐにオレに連絡するってのが何か引っかかるんだよな。それに波多野の事もあるしな…)
僕は考えた
下手に杉下に会って波多野に変な誤解を与えるような事はしたくない
あぁ~もう、さっさと電話切りたい!っていうか杉下、めんどくさい!
「ちょっと待てよ、まだ何時に終わるか解んないんだから」
「いいよ、どうせ冬休みに入るんだし、遅くなったって構わないよ」
(しつこいなコイツも。でも待てよ、波多野がクリスマスに予定があったら杉下と会うってもいいかな…波多野がクリスマスの予定がなかったら波多野と会えばいいか)
「んじゃ2,3日待ってくれるかな?」
僕は波多野の予定を聞くため返答を避けた
「必ず連絡してね」
そう言って電話を切った
(そういや杉下ってオレが波多野と付き合ってるの知らないのかな?)
ここはハッキリと伝えるべきだろうか?
(んー、どうしようか)
杉下もいい女なんだけどなぁ…
日頃モテない僕がこうやって女性に積極的にアプローチされると良からぬ妄想を抱いてしまう
波多野がダメから杉下というゲスな考えが頭をよぎった
女慣れしてないとロクな考えしか浮かんでこない
そして何より、僕が波多野と付き合ってるって事を杉下にハッキリと言わないのが一番の原因なんだけど…
