1985年空は蒼かった~イノセントスカイ
第109章 厄介な存在
ホントに知らなかったのか…じゃ誰がそんなウワサしてたんだろ?
「いや、ウソじゃなくホントの事なんだけど」
「えぇ~、いつから?」
「一学期の終わり?いや夏休み入った頃かな。その辺りから付き合い始めてんだよ」
「知らなかった…」
「まぁ杉下は彼氏が出来たとかって言ってたからな。別に報告する事も無いだろうって思ってたから」
そう、それに波多野と杉下は仲が良かったから、てっきり伝えてあるもんだと勝手に思い込んでいた
「小野っち…」
「ん?」
「慶子とはどこまで進んでるの?」
「は?」
「慶子とはかなり深い関係になったの?」
「ナニ?」
「ねぇ、どうなの?」
何を言ってんだコイツは?
中々めんどくさいヤツだ、杉下も
「そんなのどうだっていいじゃないか!とにかく付き合ってる事は事実だ」
「でもそれほど深い仲ではないんでしょう?」
何でそれにこだわるんだ、コイツは
「だから、それは今関係のない事だろ?」
「慶子とそこまでの関係じゃないなら付き合ってるって事じゃないんじゃないかしら?」
まさかキスしてオッパイまで触ったとかそこまで正直に言わなきゃなんないのか?
「だからクリスマスは無理!悪いな。他を当たってくれ」
ホントにめんどくさい!そしてまたよりによって親が側にいるときにこんな話を…
「えー、じゃあアタシ慶子に連絡する!クリスマスの日に小野っちと会っていいか?って」
「はぁ?」
「慶子がいいって言ったらクリスマスに会おう?」
「はぁ?何て聞くんだよ?3人で会おうって言うのか?」
何かもうコイツとは関わりたくない、引っ掻き回すような存在でしかない
「というワケで、クリスマスは無理!以上!じゃあな!」
強引に話を終わらせてしまった
何だか二人の間に割って入り込みそうな存在だ、杉下は
出来ればもう2度と電話をかけてこないで欲しいもんだ